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SMI(サンデン経営研究所) メールマガジン 第7号

【本号のテーマ】 ・連載・自伝エッセイ<新しい旅>
[加藤幸男著](第5回) ・編集者のつぶやき
「品質管理ツールの使い道」って何?(第4回) ※編集後記<編集者より>

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連載・自伝エッセイ[加藤幸男著]第5回

■自伝エッセイ<新しい旅>を連載で掲載します
この度、SMI加藤常務理事より、A4版8枚からなる自伝エッセイが寄稿されま した。この場をお借りして順次紹介してまいります。ご自身の教育・芸術に対す る想いや、米国留学時代の半生がありのままに記述されております。皆さま楽 しみにしてくだい。

●ワシントン・ニューヨークの美術館
私が、ニューヨークに滞在していたのは、2008年から2010年の事でした、ニューヨー クに行く直前の数カ月は、故あって私は、ワシントンに居りました。ワシントンには、勿論、 ナショナル・ギャラリー・オブ・アーツというものが、厳然と存在していて米国の文化の中 心をなしております。この他にボストンには、日本美術の収蔵でつとに有名なボストン美 術館があるわけですから、米国文化の多様性と広がり、その豊穣極まりない内容には息 をのむばかりです。ワシントンには、ザ・フィリップス・コレクションがあります。首都ワシン トンの閑静な住宅街に、レンガ造りの瀟洒な佇まいをみせる「ザ・フィリップス・コレクショ ン」、私が、夢中になった邸宅美術館です。
この邸宅美術館は、アメリカ初の近代絵画専門 美術館です。「木村忠太」展なども行われており、 日本のみならず、世界的にも知る人ぞ知る存在 になっております。アメリカを代表する富豪である ダンカンという方が、ご自宅を開放して美術館とし た典型的な「邸宅美術館」です。開館当時は、自 宅の2部屋のみをギャラリーとして開放し、ダンカ ン自ら、訪問客を案内することがあったそうです。
(美術館のホール)

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小さなコンサートができるようなホールも併設されており、そういったホールの壁には、 グランマ・モーゼズのプリミティブな絵の傑作が掛かっており、優雅な空間を演出してい ました。
1930年に、ダンカンは、転居し、いよいよ邸宅全体が、美術館となりました。美術館内 部に併設されている図書館や、購買部が充実していることが、特徴でもあります。私が、 訪ねたときは、モランディの静物画に登場するモティーフの花瓶や器や瓶等のレプリカが 販売されていて、あの時、買っておけば良かったと、いつまでも悔やんでおります。ここで 美術書や画集を購入し、ニューヨークに運んだ、あの頃が思われます。ザ・フィリップス・ コレクションは、「美術館は、喜びを与え、人生を豊かにし、真の芸術家のように美を見る 眼を養う」、そう信じた男の夢が託された、アメリカ初の近代絵画美術館にして、私の「推 しの中の推し」の美術館です。道路を徒歩で渡るだけの距離に、有名ホテルがあります ので長期の滞在には、地の利を得て最適かと思われます。さて、それでは、ここで、そろ そろニューヨークに移るといたしましょうか。ニューヨークには、「ジャクソン・ポロックの作 品を見ようと思った時に、いつでも見ることが出来るから」と言うことが理由でニューヨー クに住み続けている人がおります。ニューヨークとは、そのような街なのです。ニューヨー クの美術館の事などもご紹介したいと思います。

くれぐれもこの文章は、「談話室」の文章なので時々、脱線す るのは、ご容赦願います。ニューヨークには、私が、何度も通っ た邸宅美術館のフリック・コレクションがあります。実業家ヘン リー・クレイ・フリックの元自宅を開放して美術館にしたフリック・ コレクションは、マンハッタンの喧騒の真っただ中にあります、 メトロポリタン美術館のすぐそばにあります。
フリック・コレクショ ンに一歩足を踏み入れると、その静けさは。マンハッタンの喧 騒をたちまち嘘のように消し去ってしまいます。その静寂、端正 な佇まいは、優雅な寛ぎを醸し出していて肩の力が抜ける思 いをいたします。この美術館は、フェルメール作品3点を始めと して、レベルの高い絵画と彫刻のコレクションで知られており、 全ての作品は、原則的に門外不出となっております。

ここに来れば必ずフェルメール(1632~1675)の作品を見 ることは出来るという意味では、これ以上のものはないのです が、世の中的には、展覧会に一切出品されない訳ですから、カ タログ等もあろうはずはなく、フェルメール研究的意味合いで は、この3点は、明らかに取り残されています。ところで、世の 中には、フェルメール・ラバーと言う人たちが存在します、「フェ ルメール・ラバー」は、フェルメールの全作品31点を見るため に世界旅行をしている人達のことです。そのフェルメール・ラ バーにとっては、このフリック・コレクションの3点は、ことさら魅 力的に感じられるものだと思われます。
米国では、ワシントン のナショナル・ギャラリー・オブ・アーツに6点、メトロポリタン美 術館に5点のフェルメール作品があります。(つづく)
(住んでいた アパート)

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編集者のつぶやき
■問題解決[品質管理ツールの使い道]って何?(第4回)
●対策や予防処置の案を考えて、ちゃん出来るのか検討する (対策内容、検査、プロセス、実行可能性検証、量産試作)
さて、皆さま、今回は『編集者のつぶやき』「問題解決[品質管理ツールの使い道]って何?」 の連載?第4回です。前回の第3回では、その考えられる原因・要因を理屈だって整理する (特性要因図、 5M、真因、なぜなぜ分析)でしたね。息切れしないように、かつ、本メールマ ガジンの趣旨としての「ありのままで肩の凝らない読み物」として、真に役に立つ情報を発信 していくという方針で、あまり頑張らない程度にありのままに発信して参ります。
・まず、対策内容を考える?
「さて、対策と言ったっていろいろあるよね?」ですよね。再び同じことが起きないように する“再発防止”も対策ですし、似ている同じようなことが起きないようにする“予防処置” も対策です。
それから、そのこと自体が起きないよう にする“発生防止”も対策ですし、モノづく りでは、もしそれが起きても流出しないよう にする“流出防止”も対策なんですね。
じゃ、何が大切かといえば、前回やった 「特性要因図」や「4M・5M分析」 「真因」 「なぜなぜ分析」という考え方とその結論 を思い出して、きちんと問題の芽を摘む 姿勢が大切なんですね。

イラストのように、こういうことを、全部ちゃんとやるのが「対策」

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・実行可能性検証って何?
さて、対策内容が決まったとして、「そんなこと、デキっこないよね!」という対策内容に、 往々として出くわします。
「現場・現物・現実(3現)」を知らないひとが立案したり、理想に 燃えた形式重視のひとが立案すると、そうなります。

対策内容は、それを実行するひとにも、ステーク ホルダー(利害関係者)、つまり事業をやる人(経営 者)や地域社会、従業員やお客様・サプライヤ・物 流業者さんなど、その関係者全員が幸せになるよう に考えなければなりません。

この辺は、意外と設定の加減がムズカシイので、 ある意味「品質管理技術者」の腕の見せ所ですね。 モノとコトのセンスが良くないとできません。

・「検査をしっかり」は対策といえるか?

対策しようとするとき、多くのひとは「検査」をきちん とすれば大丈夫!と考えます。
実は、「検査」には、必ずモレがあって、完ぺきでは ありません。ですので、その不具合を発生させた大も と、つまり「プロセス」での原因を封じ込めるのが、大切です。

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・じゃ、プロセスって何?
やっと何か、話が品質管理の確信に近づいてきました。プロセスとは、やることの一つ一 つの流れやステップと考えましょう。どんなことでも、一つ一つの手順を踏んで、モノゴトが進ん でいきます。
例えば、職場の宴会の幹事を引き受けたとしま しょう。一般的な手順としては、
(宴会幹事のプロセス)
1開催の趣旨を関係者に伝え、参加者を募る。
2開催場所と会費や料理を決める。
3開催場所に予約を入れる。
4当日は参加者全員が盛り上がるよう司会として気を配る。
5会費の集金と会計を済ませる。
6会計報告をして、次回につなげる。

この、一つ一つの手順のことを「プロセス」といいます。
この 流れや一つ一つのステップがちゃんと出来てこそ、宴会は成 功しますね。(宴会の幹事ができないひとには、事業活動も ちゃんとできない?多分?)
これを、モノづくりの品質管理や、イベントなどもろもろの事 業では、「プロセス管理」や「プロセス監視」と言ったり、「品質 の造りこみ」と言ったり、「自工程完結」と言ったりします。

・「実行可能性検証」を実際にやってみよう
しかし、どんな対策でも、それが本当に実行できるのか、検証してみる必要があります。頭 の中やパソコンのシミュレーションでやる場合もありますが、確実なのはモノづくりでいけば、 「試作量産」つまり実際に対策を「試しにやってみる」ことですね。
ある鉄道会社〇〇で、窓口業務改善の一環として、「〇〇〇の窓口」で、駅員の発言内容 が聞き取りやすいように、ITで自動的に(外国人には機械翻訳して)文字表示する試みが行 われました。「本日は、どんな御用ですか?」の中国語訳では、「你今天什么生气哪?」という ような感じだったと思います?この意味は「貴方は今日、何に怒っているんですか?」という 意味です。
これは、「お前、今日は何の用だい!」という “ちょっと乱暴な言葉?” を機械翻訳した失敗 例ですね。これこそが、実行可能検証をちゃんとやらないツケというものですね。
皆さんも「実行可能性検証」を、バカにしないで、ちゃ んとやってくださいね。
これは、自動車セクター向けの国際品質規格 IATF16949でも、フィージビリティ・スタディ(FS)としてた しか要求されていましたね。

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※編集後記<編集者より>
●『とにかく冷やして!』ひとの役に立つには・・・
サンデンは、冷やすという技術でここまで進化(=深化・真価)してきました。そのひとつの ゴールが「カー・コンプレッサー」であり、「自販機」や「販売ショーケース」などでした。ところ で、最近マスメディアから注目を集めているあるモノ・コトがあります。
皆さんは最近、「ど冷え もん」という冷凍自販機を 街中で見かけませんか?
この自販機があれば、ご 家庭で専門店の味を24時 間いつでも楽しむことが出 来てしまいますね。「ど冷 えもん」を開発したのは、 そうです、あのサンデン・リ テールシステムです。
その広告にPLAN-DO- CHECK-ACTION(PDCA) があるなんて、これを見れ ば、品質と経営は一体な
のがよく分かりますよね。 (出典)

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Date:2023/01/21
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